業界用語|物の名前
やくたた。用語辞典。 業界用語編。
アーケード|アーケードゲーム|コンシューマ|コンシューマゲーム|ゲームセンター|移植|リメイク|パソコン用ゲーム|インターネット専売|お正月|お盆|オリジナル色|買い取り|買い取り価格|開発コード|客注|キャンセル|クリスマス|形式番号|ゲーム機本体|ゲームソフト|ゲームメーカー|現行機|互換性|故障|コンビニ専売|次世代機|実売数|修理|出荷数|消化率|消費税|常連|初期不良|ゼロ発注|専売|前日販売|ソフトメーカー|宅配|中古問題|追加発注|定価|取り置き|取り寄せ|入荷数|ハードメーカー|発売日|発注|発注数|販売価格|保証期間|万引き|見積もり|メーカー保証|予約|予約金|リピーター|ワゴンセール
用語の追加・訂正、もっと詳しく書いてくれー、などなどのご要望はまさひこまでお気軽にー。
アーケード■あーけーど
意味合いとしては「業務用」。ゲームセンターのことを指す。「家庭用」という意味の「コンシューマ」と比べての言葉。元々は、商店街などを覆う天井のこと。昔、ゲームセンターが商店街にあったことからのなごりかと思われる。格闘ゲームも、リズムアクションも、落ちモノパズルも、すべてはここから。ゲーム業界の未来が詰まっている。ただ、できれば家庭用ゲームを買って欲しいゲーム販売店からすると、立場的に少し距離がある。
アーケードゲーム■あーけーどげーむ
ゲームセンターのゲームのこと。お金を入れさせて、たくさんの人に遊んでもらう、という構造上、プレイ時間が短くて、回転率の高いアクションゲームが多い。本体が売れないとどうしようもない家庭用ゲーム機と違って、本体である「筐体」自体から作れるため
、最新の技術や構造が楽しめる。しばらくすると、家庭用ゲーム機に移植される運命なんだけど、対戦仲間が集える「場所」は、その時にしかない。
コンシューマ■こんしゅーま
ゲーム業界的な意味合いとしては「家庭用」なんだけど、単体ではあんまり使わないかな。元々は「消費者」という意味。
コンシューマゲーム■こんしゅーまげーむ
ここでは、「家庭用ゲーム機、家庭用ゲームソフト」と同義。「アーケードゲーム」と対になる言葉。アーケードゲームからの移植されたゲームも、長く遊べるようにリメイクされている場合が多い。
パソコン用ゲームもこっち。
ゲームセンター■げーむせんたー
アーケードゲームを置いている遊技場。「アーケード」と同じ意味。いわゆるゲーセン。ゲームを遊ばない人には特に、あまり良い印象を持
たれていないと思われる。まあ、お金も使うし・・・ねぇ。だけど、純粋に「新しいゲームが集まる」「自分と同じ趣味の人が見つかる」という意味では、なかなかに貴重な「場所」。プリクラやクレーンゲームの明るいイメージも追い風に、タバコや暴力沙汰を追放するべく、がんばってる店員さんも多いよー。・・・ぼくは行かないんだけど、知り合いが多いので弁護(^^;
移植■いしょく
ここでは、「ゲームを、他のゲーム機用に作り直す」こと。アーケードゲームやパソコン用のゲームを、家庭用ゲーム機に作り直す場合が多い。「ゲームセンターのあのゲームが、家で遊べる!」というヤツですね。ちなみに、「逆移植」という言葉もあって、これは逆に、家庭用からアーケード用などへ移植すること。なお、ゲームの内容などに大きな変更をするものは「リメイク」と呼ぶ。
リメイク■りめいく
「(多くの場合、古めの)ゲームを、他のゲーム機用に、大きな変更を伴なって作り直す」こと。ただの「移植」と違って、画像がきれいになったり、ゲーム内のシナリオやイベントが追加されていたりと、たくさんの変更がある場合を呼ぶ。ゲーム業界初期のファミコンのゲームやパソコン用ゲームを、家庭用ゲーム機にリメイクすることが多いかな。
パソコン用ゲーム■ぱそこんようげーむ
PCゲーム。ここでは、パッケージで売られているソフトも、ダウンロードして遊ぶゲームも、オンラインゲームもすべてひっくるめて、こう呼んでいます。家庭用ゲームに比べて、「インターネットに接続する」「18禁ソフトなどの成人向け」ゲームが多いのが特徴です。どうでもいいんだけど、「箱がでかい」もの
が多いですよね。
インターネット専売■インターネットせんばい
インターネット上の販売Webサイト(ホームページ)からしか買えない、という商品や売り方のこと。専売。
送料が無料だったり、そもそも値引きされていたりする上、しっかり発売日に届いたりするので、非常に便利。ソフトメーカーが自社で売っている場合なら、問屋や小売店のマージン(利益)をカットできるので、安く売れることができる、というわけ。クレジットカードでしか決済(支払い)ができないところがあったりと、とっつきにくい印象もあるけれど、そろそろ主流になりつつありますねー(^^
お正月■おしょうがつ
ゲーム販売店に限らないけど、特に忙しい季節のひとつ。
最大の書き入れ時のクリスマスと違って、1〜3日間で一段落するんだけど、元旦の売上げ瞬発力は1年でも最高の威力がある。もらったお年玉を使って、お子さまが自分で買うことが多いので、少しでも安い中古品がよく売れる。また、クリスマスで売れ残った在庫を処分するために、ワゴンセールなどで急に値下がりしていることもあるので、お年玉をもらえない年齢の方も、お店をのぞいてみると吉。また、冬休みが終わるころに、もう1段階下がる可能性がある。ちなみにその後、半月ほどは燃え尽きたように売上げが少ないので、発売されるゲームも少なめ。おそらく売れ筋は、1月最終週まで発売されない。
余談だけど、お正月にお休みしているサービス業(ソフトメーカーや卸し問屋、そのへんのデパートや商店街も含む)は、サービス業失格だとは思いません?(^^;
お盆■おぼん
夏休みの中でも、特に忙しい時期のひとつ。
基本的に、田舎に帰る人が多いので、都会のお店より田舎にあるお店の方が繁盛する。おばあちゃんと孫、おじいちゃんと孫、という組み合わせが多数来店。そのためか、金額の高い新品ものがよく売れる季節。また、「ゲーム機本体は持ってきたのに、接続コード忘れてきちゃった」というお客様も多い。ただし、ソフトメーカーも流通業界も、思いっきりお盆休みを取っていることが多く、どうしても在庫が少なめになってしまうので、お店に行く前の電話確認をおすすめ(^^
オリジナル色■おりじなるしょく
主にゲーム機本体の、特別な色のバリエーションのこと。「特定の季節のもの」、「ゲームソフトとのセットのもの」や、「当グループだけのオリジナル!」という「専売限定色」などがある。限定色で多いのは、ゲームボーイアドバンス本体(任天堂)、プレイステーション2本体(SCE)。多くの場合、基本色と違って、一時期だけしか生産されない。
買い取り■かいとり
中古品を扱っているゲーム販売店に、ゲームソフトなどを「買ってもらう(=売る)」こと。ゲーム販売店的には、「中古品の仕入れ」ということになる。中古を主体にしている店舗では特に、これが来ないと在庫がそろわないので、いろいろなキャンペーンを実施したがる。「高価買取中!」とか「今なら買取10%UP!」というのがソレ。ちなみに、いくらで買ってくれるか、という値段が買い取り価格。
買い取り価格■かいとりかかく
ゲーム販売店に、ゲームソフトなどを「買い取りしてもらう(=売る)」時の値段。限定生産品だったりしてプレミアがついてれば別だけど、基本的には「安い」もの。店舗や時期、ゲームソフトの需要と供給によって大きく変動していく。そのお店で売られている中古品の販売価格の、半額くらいを見ておくとガッカリしないで済む。
「○○円も出して買ったのにー」と思っても、残念ながら、買った時の金額は全然関係ない。いくら新品で6,800円したとしても、そのお店の中古が2,980円で売られていれば、買い取り価格は500〜1,500円くらいでしょう。ついでに言うと、「ほとんど遊んでないんですけどー」と言っても、中古は中古。やっぱり多くの場合、関係ない(^^;
開発コード■かいはつこーど
ここでは、「次世代機のプロジェクト名」の意味。他のハードメーカーへの牽制や、株価の影響などを考慮して、早めに発表される次世代機。「正式な名前は決まってないから、何かカッコイイ名前つけちゃおうよー」だと思っていただけると、話が早い(^^;
せっかくなので、開発コードの例を挙げときましょう。(※以後は「正式名称」の「開発コード名」です。)
「ゲームキューブ」の「ドルフィン」、「ニンテンドウ64」の「ウルトラ64」、「ゲームボーイアドバンス」の「プロジェクト・アトランティス」など。それと、「Xbox」の「X-Box」、「セガ・サターン」の「サターン」など、開発コードがほとんどそのまま正式名称になったゲーム機本体もあります。
客注■きゃくちゅう
お客様の注文。発売日より前であれば予約と同じ意味、発売日の後だったら、「取り置き」か「取り寄せ」と同じ意味。なんにせよ、「(たぶん)必ず売れる」という保証みたいなものなので、仕入れ担当としてはすごく嬉しい状態。ただし、ゲームソフトを取り寄せ終わってから「届きましたよー」と連絡しても、平気でキャンセルする人もいるので気は抜けない(;;
キャンセル■きゃんせる
予約(客注)を解除すること。理由としては、「お金が足りなくなった」「買おうとしたゲームソフトの評価が(ゲーム雑誌などで)低かった」「すでに別の販売店で買った」がベスト3かな。単純に、仕入れ値の分だけ赤字になるので、誰も買わないようなものだと悲惨。ゲームソフトの原価率はだいたい75%なので、1本キャンセルされて残ると、4本売れた分の利益が吹き飛ぶ。そーゆー理由も含めて、これを繰り返すお客様の名前は、間違いなくチェックされています(^^;
クリスマス■くりすます
ゲーム・おもちゃ業界としては、特に忙しい季節のひとつ。この年末商戦だけで、年間売上げの4割ほどを占める店舗もある。まさに書き入れ時の筆頭。
普段とは違う層のお客様が、約1ヶ月前からクリスマス・イブまで押し寄せる。お子さまに何かをプレゼントするとなるとゲームは強く、新品がよく売れる。人気のゲームソフトやゲーム機本体は、どうしても在庫が足りなくなるので、予約は必須。また、多くのゲーム販売店で、プレゼント包装のサービスも始まる。ゲームに詳しくないお母さまやお父さまが、お子さまにナイショで買う場合が多いので、返品・交換が多発するイヤな季節でもある。これを見込んで、超大量のゲームソフトが発売されるんだけど、異常に強いのが任天堂。しつこいけど、予約をおすすめ。
形式番号■けいしきばんごう
すべての製品に付けられた独自の番号。ここでは主に、ゲーム機本体のバージョンアップに関連して使っています。例えば、「プレイステーション2(SCE)」の初期型には「SCPH-10000」という番号が付けられていますが、改良ごとに数字が増えていって、現在(ページ下の更新日時参照)の最新型は「SCPH-50000NB/GT/GU」となっています。中古品を扱っているゲーム販売店での、買い取り価格の目安に使われたりします。
ゲーム機本体■げーむきほんたい
「ゲーム機も、ゲームソフトがなければ、ただの箱」。単体でも、映画DVDや音楽CDを楽しめたり、あらかじめゲームが内臓されているものもあるんだけど、基本的には、これだけでは遊べない。「入れ物」であるところの本体に合った、「中身」=ゲームソフトを入れることで、初めて遊べるようになります。本体だけあっても意味がないものとして例えをあげると、ビデオデッキやDVDプレイヤー、CDラジカセ、って感じです。冷蔵庫や炊飯器も、仲間と言えるかもしれないですね。
大きく分けると、テレビ(など)に接続して遊ぶ「家庭用ゲーム機」と、持ち運びができる「携帯用ゲーム機」の2種類。次世代機が次々に発表され「またかよ!?」と思うのは、各社が発売するため。でも大丈夫、発表されてから2年くらいは発売されません(^^;
ゲームソフト■げーむそふと
一般的に、「ゲーム」というとコレ。ゲーム機本体に入れる「中身」です。「ファミコン(任天堂)」の時代では、カートリッジ(カセット)型が多かったですけど、今ではほとんど光ディスク型ですね。ちなみに仲間を挙げると、ビデオテープやDVDソフト、CD、MD、テープ。んで、冷蔵庫の野菜、炊飯器のお米が似ています。
よく言われる、「本体が先か、ゲームが先か」ですが、これは「おいしいご飯が食べたいから、より良い炊飯器を買う」「より良い炊飯器なら、どんなお米でもほどほどおいしい」「相性がバッチリだから、古い炊飯器&お米でもおいしい」というのと同じように思われます。どういうお米を、どの炊飯器で炊くか、というコトですね。
毎週、発売日にはたくさんのゲームソフトが発売されていますが、「売れる」のはごく一部で、ほとんどはゼロ発注などで気付かれないまま消えていきます。「プレイステーション(SCE)」のソフト「ドラゴンクエスト7(エニックス)」などは470万本(枚)という記録を打ち立てましたけど、売れないソフトは「全国で何100本(枚)」というレベルなのです(;;
ゲームメーカー■げーむめーかー
ソフトメーカーの中でも、ゲームソフトの製作・販売を専門にしている会社のこと。
現行機■げんこうき
「いま、よく使われているゲーム機本体」の意味で使われるけど、実際は、「お店や雑誌で、よく扱われている(今が旬の)ゲーム機本体」のこと。これも定義が難しい。ひとつのゲーム機が「現行機」でいる期間は、だいだい5年間。
互換性■ごかんせい
ゲーム機本体に限らないんだけど、電気機器は技術とともに進化・改良を経て、どんどん新型が発売されていくもの。そのとき、以前のゲームソフトやオプション(周辺機器)が、新しい本体でもそのまま使えることを「互換性がある」という。実際には、搭載するチップのために価格が高くなったり、思い切ったパワーアップが図れなくなったりするので、例としては少ない。互換性があるものとしては、「ゲームボーイシリーズ(任天堂)」と「プレイステーション(SCE)」シリーズが有名。(周辺機器で、一部使えないものもあります)
故障■こしょう
ゲーム販売店の店員としては、「ゲーム機本体が壊れること」を言うんだけど、人によっては、ゲームソフト(ゲームカセットやゲームディスク)にキズが入ったりして、使えなくなることも含まれるかな。(厳密に言うと、「壊れた」んじゃなくて「壊した」と言いたいところだけど^^;)。
ところで、意外に「故障だ」と思い込んで、カン違いしている人が多いです。説明書などに「故障だ、と思う前に」というようなページが必ずあるのが、その証拠。あわてるまえに、根本的なコードの接続から見直してみることをおすすめします。また、踏んだり投げたりすれば壊れる(可能性がある)のは当たり前。そういう癖のある人は、もう少し大きくなってから遊んでください(^^;
コンビニ専売■こんびにせんばい
そのまんまだけど、(特定の)コンビニエンス・ストアでしか買えない、ということ。専売。
「コンビニでしか売ってない限定版と、ゲーム販売店で売ってる通常版」という寂しいパターンや、「コンビニ限定に加え、ゲーム販売店限定、それとさらに通常版」という、ややこしいパターンもある。個人的には「○○でしか買えない」というのは、買うお客様(ユーザー)をバカにしていると思っている。こういうものは、会社同士の提携や株式の持ち合いなどの「大人の事情」で生まれていく。お客様のことを考えているのなら、心底やめてほしい(;;
次世代機■じせだいき
現行機の、次の世代と位置されるゲーム機本体のこと。主に、まだ発表になっていないか、発売されていないものを言う。現行機を買ったばかりの人に、「また新しいの出るのかよ」と思わせる罪深き存在。ただ実際には、正式に発表されてから発売されるまで、2〜3年ほどかかり、この発表は、決算前や商戦前などに用意周到に行われるので、「人に利用されるのが嫌な人」はあまり騒がないで、情報を集めましょう。もちろん、せっかくのお祭り騒ぎなので、わくわく浮かれるのもアリです(^^;
実売数■じつばいすう
そのまま、「実際に売れた数」のこと。ソフトメーカー的には出荷した時点で「売れている」ので、どちらかというと、ゲーム販売店などでよく使われる言葉。ゲーム雑誌の売れ行きランキングなども、これをアンケートで集計している。実売数=入荷数×消化率
修理■しゅうり
故障したゲーム機本体を、元通りに直すこと。また、使えなくなったゲームソフト(ゲームカセットやディスク)を元通りにすること。
特にゲーム機本体の修理は、各ハードメーカーでしかできないので、ゲーム販売店を通したとしても、メーカーに送り返すことになる。メーカーが休んでいる年末やお盆でなければ、修理期間はだいたい1〜2週間くらい。保証期間内なら、修理代が無料になることも多い。ただし故障内容によっては、ごくごく稀に「修理不能」や「買いなおし」を宣告されることもある。その場合は、文句を言う前に、扱いが荒かったことを反省しましょう(^^;
出荷数■しゅっかすう
よく、「出荷数、初日に100万枚!」とか「国内500万台出荷!」というように使われる言葉。文字通り、「ソフトメーカーから出荷された数」であって、「実売数(売れた数)」ではないので注意。実際に売れた数(の推測)を出すためには、消化率を掛け合わせる必要がある。
消化率■しょうかりつ
単純に、「仕入れた(出荷した)ゲームソフトなどの商品のうち、どれだけ売れたか」、という割合。もちろん、発売直後と以後の売れ行きは違ってくるので、「発売日の」とか「初週の」といった言葉が前に付く。例えば、100本(枚)仕入れた(出荷した)ゲームソフトが、発売日に50本(枚)売れたら、「発売日の消化率は50%だった」、というように使う。消化率=実売数÷入荷数(出荷数)
消費税■しょうひぜい
現在(ページ一番下の更新日時参照)は5%。税金。「これくらいおまけしてよ」と言われることもあるが、「チリも積もれば山となる」とはよく言ったもの。仮に、年間売り上げが1億円しかなかったとしても、消費税は950万円。これをおまけすると、社員全員のボーナスが吹き飛んだり(;;
常連■じょうれん
よく使われるわりに定義が難しいけど、「そのお店をよく『利用する』お客様」のこと、かな。ただし、「俺はあの店の常連だぜ」と思ってるお客様のほとんどが、店員からは、そうは思われていない場合も多いです。なごやかな雰囲気作りも大切なんだけど、「ただ来店して、店員とお話をするだけ」という行為は、悪く言えば営業妨害(時々、人生相談並に長い方もいらっしゃいますので・・・)。必ず毎週来店されて、買っていただけるような「常連さま」は、1000人に1人くらいしかいないですねぇ(^^;
初期不良■しょきふりょう
販売された時点で故障していること。もちろん、交換・修理は無料となる。んだけど、自分でキズをつけたり、壊してしまったりした人がこれを偽ってくる例も多いので、全体から見るとそう多くない気もします。また、新発売のゲーム機本体に、初期不良や不具合があるのは(もちろん問題なんだけど)当たり前。初期型を買わないで、バージョンアップを待つ、というのも大きな選択肢(^^
ゼロ発注■ぜろはっちゅう
ゲーム販売店が、そのゲームソフトを1本たりとも発注(=注文)をしないこと。いわゆる発注数0、入荷数0。
毎週、とんでもない数が発売されるゲームソフトのうち、売れるのはごく一部。基本的に、「人気作を99本、人気のない作品を1本」という品揃えをするよりも、「人気作のみ100本」というように発注しないと、(大型量販店や大規模チェーン店などを除く)ゲーム販売店は「あっ」という間に潰れてしまう。ゲームソフトは返品できず、仕入れ原価も高いので、こうするしかないのだ(;;
専売■せんばい
「ココでしか買えない」というような販売方法。「各販売店が、それぞれ独自のグッズを付ける」ことではなくて、ゲームソフト自体のバージョン違いが「その販売店(グループ)だけで売っている」ということ。「当グループだけのオリジナル色!」というのもアリ。似た言葉として、インターネット専売、コンビニ専売などがある。
前日販売■ぜんじつはんばい
基本的に、ゲームソフトやゲーム機本体は、発売日の前日か、前々日にはお店に到着している。「前日販売」とはその字の通り、到着次第、お店に並べて売ってしまうこと。
建前としては、ソフトメーカーからも「前日販売はお止めください」という通達が送られてくるんだけど、結局は売れれば問題ないので、処罰などはないに等しい。最終的には、お店のモラルの問題。また、自分のことを常連だと思っている人は、前日に様子をうかがいに来ることが多く、店長や店員に「売ってくれよー」と詰め寄ってくる(^^;
ソフトメーカー■そふとめーかー
ゲームソフトか、ゲーム開発のためのソフト(ミドルウェア)を作っている会社。販売や広報専門の「パブリッシャー」と呼ばれる会社もあるけど、単に「ソフトメーカー」という場合は、「発売元」をさすことが多い。
宅配■たくはい
インターネット上のWebサイトやカタログ、電話などで注文すると、ゲームソフトなどを家まで配送してくれるサービス。ちなみに「配達」とは違うので、ゲーム販売店の店員が持っていくわけではなく、ほとんどが運送屋さんを介して送られてくる。お店まで行かなくても手に入るのでとっても便利なんだけど、「何か面白そうなのないかなー」とお店を巡る楽しみが薄れるような気もする。一長一短かな。
中古問題■ちゅうこもんだい
お客さまから買い取りしたゲームソフトなどを売る。これが「中古販売」。この時の、買い取り価格と販売価格の差が、ゲーム販売店の利益ですね。売る側からしても、不要なゲームがお金になるし、売られた後の中古品を買えば新品よりも安い。良いことばかりのように思えるけど、開発(発売)した会社には、利益がない。
これに関して、「新品を買う機会を奪っている」「販売の妨害だ」という論理で、ソフトメーカーが中古販売の差し止めを求めた裁判が続けられている。自分たちの利益を確保したい両者だけに、妥協は難しいよねぇ。とりあえず、「中古として売ったお金で、新品を買っている」方がすごく多いことは、黙殺されている模様。また中古市場は、生産が中止されたソフトが手に入る、数少ない手段のひとつ。
追加発注■ついかはっちゅう
予約状況などをみて、発注数を増やすこと。ただし、全国のゲーム販売店の注文数の合計が、ソフトメーカーの製造数を越えてしまっていれば、もちろん追加はきかない。大手チェーン店などは、本部が大量に在庫を押さえているので、そんな状況でも追加ができることがある。
定価■ていか
ゲームソフトやゲーム機本体に定められた、希望小売価格のこと。「○割引き」とか「10%OFF」というのは、この金額からの計算。
いろんなソフトメーカーがこれを守らせようと、「定価を厳守していただかないと、次回から商品を卸しません」というような文面を盛り込んだ契約をしてくるんだけど、ほとんど例外なく公正取引委員会に勧告を受けている。ゲーム販売店としても、定価を守って、できるだけ高い値段で売りたいところなんだけど、競合が激しい都会では、あってないようなものじゃないかな。定価で売る代わりに、お店独自のグッズをつけるところも多いですね。
また、「SCE(ソニー・コンピュータ・エンタテインメント。プレステのメーカー)のゲームは定価が安い、さすが!」とか思っている方も多いみたいなんですけど、それはただ単にロイヤリティーが必要ないためですね。昔からハードメーカー(例えば、任天堂やセガ)のゲームソフトは、他メーカーより一段階(1,000円くらい)安いです(^^
取り置き■とりおき(おとりおき)
お客さまからの予約(客注)で、その方のために在庫を確保しておくこと。主に、来店前の電話などで問い合わせを受けたときに発生する。1週間とか1ヶ月とか、取り置きの期間を決めさせていただくことも。在庫がなかった場合は、メーカーや問屋に発注をかける「取り寄せ」になる。
取り寄せ■とりよせ(おとりよせ)
お客さまからの予約(客注)で、在庫がないものを、メーカーや問屋(またはグループ店など)に発注をかけて仕入れること。生産が終了していたりして、取り寄せができない場合も多い。通常売れそうにないものを取り寄せ終わってから、キャンセルをされると辛いものがある。問い合わせの際に、在庫があった場合は「取り置き」という。
入荷数■にゅうかすう
ゲーム販売店(など)に「仕入れられた数」「入荷された数」のこと。発注しても、その数がまんま入荷するとは限らないので、この入荷数=発注数ではない。品切れでも、あまり責めないで欲しいところ。ゼロ発注のときは、もちろんゼロ。入荷数=実売数÷消化率
ハードメーカー■はーどめーかー
ゲーム機本体を製造・発売している会社のこと。現在(ページ下の更新日時)日本で発売されているゲーム機本体で言うと、SCE(ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)、任天堂、マイクロソフトの3社が有名。いずれも自社ゲームソフトも手がけているので、同時に「ソフトメーカー」とも言えるんだけど、あまりそうは呼ばないので、気にせずハードメーカーと呼びましょう。
業界でトップのシェア(台数独占率)を握ることができれば、莫大な利益があると言われているゲーム機本体。けれども2位以下は、かなり苦しい経営を強いられる様子。セガ、バンダイ、SNK、NEC、パナソニック・・・さまざまなメーカーがそれを夢見て多くのゲーム機本体を発売してきたんだけど、「トップを取った!」と言えるのは、「プレイステーション(同2)」のSCE(ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)と、「ファミコン」「スーパーファミコン」「ゲームボーイシリーズ」の任天堂の2社のみじゃないかな。投資も莫大、結果は不透明。老舗セガがゲーム機本体の製造・販売から撤退したのも、世の流れなのだ(;;
発売日■はつばいび
ゲームソフトなどが発売される日。欲しいゲームしか気にしない人は気付きにくいと思うけど、ゲームは毎週、メーカーによって決まった曜日に何十タイトルも発売されます。ちなみに、来客で忙しそうに思えるけど、その準備や搬入は前の日に行われるので、本当は前日の方が忙しかったりする。なので、「水曜日に発売されたカプコンのゲームを売りつつ、翌日の木曜日のSCE(ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)の発売分を準備したりする」のがたまらなく忙しい。
また、ゲームの発売日は発売予定の2ヶ月前くらいに決定されるんだけど、そのとおりに発売されるゲームは、全体の7割くらい。残りの3割くらいは延期しまくるので、最初に発表される発売日を信じてはいけない。
大きく見ると、クリスマス商戦などのよく売れる時期と、決算期の3月・9月に集中するので、「欲しいゲームが、いつも一緒に発売されてお金が・・・」というのは偶然ではなく、ソフトメーカーのワナ。
また、ソフトメーカーによって縁起をかついだ語呂合わせ的な発売日もある。有名なところでは、SCE(ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)の123系(12月3日)とか、任天堂の11月21日とかがそれ。毎年、必ず何かが発売されるので覚えやすい。
発注■はっちゅう
発注担当者が、ゲームソフトやオプション(周辺機器)を注文すること。基本的にゲームソフトの発注は、発売日の2ヶ月以上前に入れる必要があり、追加発注がきかないものが多く、さらに、後で減らすこともできない。最も能力の発揮できる部分であり、楽しくもあるが、最も胃が痛くなる作業のひとつ。ちなみに、ゲームは毎週発売されるので、各ソフトメーカーからの発注書も、毎週送られてくる(;;
発注数■はっちゅうすう
発注担当者が発注した、ゲームソフトなどの数。常に補充する必要がある定番ゲームソフトやオプション(周辺機器)類はともかく、新作の発注は「知識」と「分析力」と「カン」が必要になってくる。よく言われる「売れる要素」を3つあげると、「ソフトメーカー(開発会社、販売会社)」「前作の出荷数、実売数」「テレビCMや雑誌への広告(費)」というところ。それと、営業の方の熱意かな。まぁ、「これは売れます!」と言うのが営業の仕事なので、そこから真意を読み取る術も必要だけど(^^;
販売価格■はんばいかかく
そのまんま、「お店で売ってる値段」のこと。すべては、需要と供給のバランスで、あまり「ゲーム自体の面白さ」とは関係ないと思われる。人気を集める超大作でも、仕入れすぎて残れば安くせざるを得ないし、逆にマニアな方が必ず買うようなものは安くしなくても売れる。これは中古品の買い取り価格も同じ。あと、声を大にして言いたいんだけど、「高くても売れている店」の方が、「安く売っている店」よりも「人気がある」と思う。ライバル店の価格情報を知るために、店長は直接出向いたり電話をしたりと奔走することも(^^;
保証期間■ほしょうきかん
保証規定内で、(ハードメーカーが)交換や修理を受けてくれるよ、という期間。ゲーム機本体には必ずついている。半年から1年間、というのがほとんど。期間の始まりは、ゲーム販売店で買った日(宅配の場合は発送された日)から。
万引き■まんびき
コンビニや本屋さんでもよくPOPが貼ってあるけど、万引きは「窃盗」という犯罪。(刑法235条窃盗「他人の財産を窃取した者は窃盗の罪とし、十年以下の懲役と処す」)
万引きを捕まえた場合、「家庭→学校(職場)→交番」というように連絡を入れていくのが普通っぽい。店員は意外と長く覚えているので、何年か経っていても、「あの子、昔、万引きしたやつだ」とか思うことも。どうでもいいけど、万引きをした子どもを引き取りに来ても、ぜんぜん謝らない親もいる。代金を払ったからいいでしょ、という問題ではないような気がします。ぼくが捕まえた万引きの最高齢は35歳。
見積もり■みつもり
ここでは、修理代金がどれくらいかかるのかを、調べてもらうこと。修理をしなくても、見積もり代や送料がかかることがあるので注意。ちなみに、各ハードメーカーから「修理代金一覧」というような資料が配られるので、だいたいの価格はゲーム販売店でもわかるようになっている。
メーカー保証■めーかーほしょう
あらかじめ決められた範囲内なら、故障しても、ハードメーカーが無料で修理してくれる、というもの。もちろん、「普通に遊んでいて」というのが前提条件。ジュースをこぼしたとか踏んで割れた、というのは、壊れて当たり前なので保証されない。気分的には、「そのくらいは壊れないぜ」という「品質保証」の意味だと思われる。「コントローラや接続コード類を含まない」など、意外と厳しい条件と保証期間が決められているけど、あくまで「ハードメーカーの善意」なので、ついているだけマシ(^^
予約■よやく
読んで字のごとく、予め(あらかじめ)「買いますよ」と約束すること。この数を見て追加発注をしたりするので、販売店では独自の特典をつけたりして、なるべく集めたがる。発売日より後の場合は、「(お)取り置き」といって「予約」ではないため、余ってる場合をのぞいて、予約特典などはつかないことが多い。基本的に、予約数が入荷数を越えると、予約できなくなる。「お客さまからの予約」という意味で「客注」という言葉もある。
予約金■よやくきん
キャンセルされるとすごく困るような高額なものや、数が少ないものを予約する時に支払う(貰い受ける)先渡し金。ホテルや航空券などと同じで、キャンセルの場合は帰ってこないことがある。確かに、全額返していたら、予約金の意味がないよねぇ(^^;
リピーター■りぴーたー
再度、お店を利用してくれる方。お店はこれを増やすために、サービスカードなどなど、いろんな策を練る。ぼくの中では、常連よりも言葉的パワーが少ないけど、「常連」というよりも優しげな響きを感じる。ここでは、「(お店にとって)いい常連」の「候補生」と定義しておこうかと。
ワゴンセール■わごんせーる
在庫の墓場とも言える、大安売り方式の定番。ただ、ゲームソフトの販売価格は主に、需要と供給で決まるので、内容が面白いかどうかとは関係が薄い。ちなみにワゴンの中身は、きちんと整列させても、すぐにぐちゃぐちゃになってしまう。でも、その方が、「探す楽しみが味わえる」という意味で、それらしい気も(^^;